
基本理念・基本方針
【基本理念】
誠実に真摯に
【基本方針】
人を大切にし、人を育てる事
常に成長を求める事
共に成長を喜べる事
人の喜びを自分の喜びとして社会に貢献する事
はじめに
私は2020年に武生青年会議所に入会しました。入会前も入会したときも青年会議所という団体に違和感しかなく、たかがJCという気持ちであったのが事実です。しかし、嫌々参加しながらも、その、たかがJCと思っていた団体で私は多くの恥をかきました。同世代の会員が堂々と人前で話す姿、自分より幾つも若い会員が、人に気を遣わせないさりげない気遣いや気配りをしていることを目の前に、余計なプライドで突っ張っている自分が本当に恥ずかしくなりました。恥を知ることの出来た私は、「まずは真剣に参加してみよう」と、その一歩は、愛のある仲間に引っ張られる形でありながらも、当時の自分よりも価値観も変わり成長した自分へと繋がりました。
青年会議所は様々な運動や経験が出来る場であり、多くの出会いや仲間との友情を築き深める場でもあります。しかし、その機会はいつまでも与えられるものでもなく、待っていても得られるものではありません。自分から行動しなければ得られないのです。青年会議所の意義を理解すると共に限られた時間と環境の中で、積極的に参加する事により、自分自身の成長にも繋がり、自分が住むまち・自分が働く会社・自分の家族にも還元できると考えます。はっきりと思うことは「JCも出来ない人間は、社業を発展させることは出来ない」。自分の殻を破り、素直に真剣に向き合えば、青年会議所という場所は必ず人それぞれに気づきを与えてくれます。私がそうであったように。
持続的な会員拡大で強固な組織へ
全国各地の青年会議所では年々会員減少が進んでおり、会員拡大は重要な課題の一つであります。2024年度武生青年会議所では順調に拡大運動が進んでおり、現在は会員数が増加傾向にあります。しかし、この勢いを止めることは会としては致命的であり、5年先、10年先を見据えた会員拡大、未来の武生青年会議所を担う会員に今以上に大きな活動が出来る組織として繋いでいく必要があります。全ての事業の基盤は会員であり、多種多様な価値観を持った多くの会員と議論を重ね、新たな発想、豊かな感性を取り入れ、組織は大きく活性化していきます。その結果、多くのメンバーの力でより強力な運動を展開することができるようになり、地域の課題解決とともに存在感と影響力のある組織へとなっていきます。会員拡大はどれだけ多くの人を集め、多くの人と出会うかがまずは一歩となります。そして、誰かの言葉ではなく自身の言葉で伝えることが大切であり、経験があるからこそ共感を得られる言葉となります。個人の持つ夢や希望と青年会議所の理念が重なる時、更に我々の姿が憧れの対象となった時、同じ方向へ歩みを進める仲間が増えていくと信じています。
地域の未来を担う人財育成
青年会議所の全ての活動において、まず重要とされる本質は人づくりであると私は考えます。人に何かを伝えようとする時、大切なことは何か。話のスキルも大切です。事業の内容も大切です。見た目の格好良さや清潔さも大切だと思います。しかし本当に大切なことは、その人の物事に向き合う姿勢、つまり生き方ではないでしょうか。私は、最終的に人は生き方でしか何も伝えられないと信じています。裏・表のある生き方、人が見ているとき時と見ていない時で変わってしまう生き方では説得力などあるはずがありません。言葉と行動が伴わない、誘惑にも簡単に負けてしまう、安易にブレてしまう生き方に誰が共鳴するでしょうか。
地域に対して私たちの運動を伝えようとする時、いかにその運動が素晴らしいものであっても、私たち自身の生き方が説得力のあるものでなければ賛同は得られません。さらに言えば、説得力のない生き方をしている者が発信する運動は偽物です。私たちの運動が本物であるためには、私たちが本物の生き方をしなければならないのです。
その為にも、それぞれの立場の中、第一線で活躍している我々会員、自らが「人の道」を示す事の出来る存在になるために自己開発をし、その存在価値を更に高める事が重要です。今以上に自身が持つ能力を発揮出来る個人に変化し、質を高めていく為の会員研修は必要不可欠であり、リーダーとしての道徳意識の向上、真のリーダー育成を強く求めていきたいと考えます。この地域が求めるリーダーに必要な内面的要素を追求し、豊かで柔軟な想像力と心のある判断力を持つリーダー育成に力を入れて参ります。
時代に即した組織変革
これからの時代、急速に変化する社会環境に対して新しい発信方法や手段を実践し、発想の転換を柔軟に行い、時には諸規則を変更することも視野に入れることも重要です。しかし、「今の時代に即す」という考えを独り歩きさせて、楽な方へとばかり進めていくことには疑念を抱きます。青年会議所には厳格なルールがある中で、そのルール(約束)を一度守れなくても大きな問題とならないかもしれませんが、その積み重ねによって組織は弱体化していきます。規律を意識した厳格な会議や組織運営、委員会運営を行い、そこから生み出される効果の高い事業と会員一人ひとりが能動的に運動できる環境の構築を後押しする体制が確立されることで、より効率的な組織全体の運営につなげることができます。また、情報共有を行い、各委員会と密に連携をとり、横のつながりを強固なものとするだけではなく、組織の運動に積極的に関与することで、個々のメンバーが組織の一員としての誇りを感じることができ、各種事業への参加参画意識を高めることで、組織の結束力はより強くなると考えます。それを前提に、今日までの武生青年会議所の伝統を継承しながらもよりスムーズな組織運営を図るために、時代の変化に合わせた組織の在り方について再考し、原理原則に従いつつ柔軟な組織の変革へと繋げましょう。
循環するまちとひとの創出
地域活動よりも、自分の会社、家族が大切だと感じる人も多いと思います。しかし、会社も家族も地域との関わりの中で存在し、社会に貢献しない企業がその地域の中で発展できるとは思えません。私がまちも人も全く繋がりのない場所で今こうして生きていられるのも青年会議所の運動を通して、新たな出会いや交流、そして地域愛を感じ、互いに幸せが生まれる好循環に気づけたからです。この原体験は今もこれからも死ぬ時まで私の心に深く刻まれていることでしょう。しかしそんな現状とは裏腹に、いつの時代も様々な問題を抱え、人々は皆、誰かが何とかしてくれるという漠然とした危機感をもち、生きているのです。このままの状況を続けていけば、さらにこの地域は魅力を失い、次代を創る若者が誇りをもてず衰退していくことが予想されます。だからこそ同じ時代を生きる我々JCが先頭に立ち、背負っている責任と使命を十分に理解し、人との交流で生まれる新たな好循環を生み出し、短期的な運動のみならず持続的に発信できる機会の創出を行い、運動を加速させ、光り輝くまちに変革していきます。地域から求められている運動は、目に見える形となってまちに現れるか、青年会議所特有の単年度制の枠を超え地域に根付いていくはずです。依存型の思考を振り払い、失敗を恐れず正々堂々と、地域の内外関わらず率先して行動していきましょう。
おわりに
我々は企業人であり家庭人であります。青年会議所活動を行うに当たり、多くの人の理解と協力の上に成り立っている事を、全会員が再認識しなければなりません。まちづくり、人づくり、どれだけそれらの活動をしようとも、会社の人や大切な家族に伝わっていないのなら、これ程の矛盾したものはないと思います。最後に帰る場所、この場所は大事にして下さい。しかし、時として多少のリスクを背負ってでも青年会議所の運動に積極的に参加すべき瞬間があるとも思っています。なぜなら青年会議所は40歳で卒業という限られた時間の中でしか運動できないからです。さいごに「もっとやっておけばよかった」の後悔だけはしないで下さい。
私は何事も誠実に、真摯に、覚悟をもって、青年会議所運動に邁進することをお約束いたします。